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手紙と文房具と本と日々のことをつらつらと…
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『女系家族』 山崎 豊子
女系家族〈上〉
山崎 豊子 / 新潮社
ISBN : 410110431X

女系家族〈下〉
山崎 豊子 / 新潮社
ISBN : 4101104328

大阪・船場の老舗矢島家は代々跡継ぎ娘に養子婿をとる女系の家筋。その四代目嘉蔵が亡くなって、出もどりの長女藤代、養子婿をむかえた次女千寿、料理教室にかよう三女雛子をはじめ親戚一同の前で、番頭の宇市が遺言書を読み上げる。そこには莫大な遺産の配分方法ばかりでなく、嘉蔵の隠し女の事まで認められていた。・・・・・・遺産相続争いを通し人間のエゴと欲望を赤裸々に抉る長編小説。







今クールのドラマ『女系家族』の原作。
ドラマの舞台は現在の東京になっているが、原作は40年前、昭和30年代の大阪船場が舞台。
先日読み終えた『花まんま』が、ちょうど同じ時代の大阪下町を舞台に描かれていたが、同じ時代の大阪でもこちらは何代も続く老舗が舞台。きらびやかな全く違う世界が描かれている。

欲深くずる賢い人が次から次へと登場する。
遺産を一円でも多く貰おうと、お互いを出し抜こうとする姿がなんとも醜い。このあたりは、バーゲン会場のワゴンに群がるおばちゃん軍団のごとく
ある意味滑稽にさえ見えた。三姉妹にはそれぞれ相談相手がつくのだけれど、この人たちがまたすごい。三姉妹を使って少しでも自分の利益になるようにと企んでいるのだ。こうした骨肉の争いを端から眺めているようで、実はこれまたセコセコ横領やら、遺産のお目こぼしをとろうと動き回る番頭。
皆、ハイエナのごとく遺産に群がって醜い争いを繰り広げるのだった。

著者はこの作品を書くにあたって、法律の勉強をされたというだけあって、
念入りに取材をした土台の上になりたっている小説であると思わせるに十分だった。これが、医療裁判を扱った『白い巨塔』を書くきっかけになったそうだ。山崎さんの社会派作家としての原点となった作品というわけ。

遺産相続と、女系家族にまつわるエピソードを壮大なスケールで展開していて、非常に楽しめる小説。時間を忘れて一気に読み終えてしまえる。
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Top▲ by usausa87 | 2005-08-08 21:35 | book
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